「海外旅行に行くけど有料の海外保険は高いからもったいない。でも、クレジットカード付帯の海外旅行保険があるっていうけど補償内容がちょっと心配…」
「安かろう悪かろう」とは言いますが、これはクレジットカード付帯の海外旅行にも当てはまるのでしょうか?実は利用次第で、クレジットカードは海外トラベラーにとってかなり強力な味方になるんです。そこで今回は、クレジットカード付帯の海外旅行保険の注意点や、補償内容が充実するための裏ワザについて紹介します。
クレジットカード付帯の海外旅行保険とは、クレジットカードを持っているだけで海外旅行保険が無料で加入されるとてもお得なサービスです。一般の海外旅行保険の費用は1週間で安くても1~2万円もしますので、この費用が無料になるというのはかなりの節約になると言えるでしょう。
お手持ちのカードが、単に海外旅行保険がついているからといってそれだけで安心してはいけません。注意しないと、保険が必要になった段階で補償内容が十分でなかったり保険を使えなかったりすることがあります。
まず海外旅行に出発する前に、お持ちのクレジットカードが自動付帯か利用付帯かを確認しましょう。自動付帯とは、「出国した日から補償期間が自動的にスタートする」もので、利用付帯とは「クレジットカードを公共の交通機関か、旅行会社が企画する旅行をカードで支払った時に保険期間がスタートする」ものです。
自動付帯であれば特に何もする必要はありませんが、利用付帯であるなら飛行機のチケットを海外旅行保険付帯のカードで購入するか、それができなければ、電車などの交通機関をクレジットカードで購入するよう旅行前に準備していく必要があります。
なお、利用付帯は「国内海外問わずカードを利用してからスタートする場合」と「海外へ出発する前に利用しなければならない場合」の2種類がありますので注意して下さい。
クレジットカード付帯の海外旅行保険があるからといって、補償内容が十分とは限りません。例えば欧米で緊急の手術が必要な場合、盲腸で100万〜250万かかりますし、他の複雑な手術なら1,000万円以上かかることもあります。アジアの場合は100万円以下がほとんどですが、そもそも医療機関自体が充実していない国の場合、近隣の医療機関が充実している、タイや中国などへの輸送費などを含めると数百万円かかることがあります。
こうしたことを考えますと、最低でも欧州の場合4枚以上、アジアの場合2枚以上なければいざという時に補償が足りません。それでも心配な方は、掛け捨ての海外旅行と組み合わせをすることができます。これらの点について詳しくは「補償額は合算できる?!」の見出しで解説します。
クレジットカード付帯の海外旅行保険は、個人のみの補償されるものと、家族も補償される「家族特約」がついているものとの2種類あることを覚えておきましょう。残念ながら年会費無料のカードは、ほとんど「家族特約」がついていません。その場合、人数分クレジットカードや家族カードを持つ必要があります。
数あるクレジットカードの中で、海外旅行保険の補償内容が充実している年会費が無料のカードを紹介します。
エポスカードは、年会費無料のカードの中で保険内容の充実度がダントツなカードです。
補償内容 |
|
---|---|
障害死亡・後遺障害 |
500万円 |
障害治療保険 |
200万円 |
疾病治療費用 |
270万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
救援車費用 |
100万円 |
連衡品損害(免責3,000円) |
20万円 |
医療費キャッシュレスサービス |
あり |
他のカードの保険との合算 |
障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できる |
その他 |
|
年会費 |
無料 |
補償期間 |
日本を出発してから90日間 |
付帯条件 |
自動付帯 |
注目したいのは、付帯条件が自動付帯であることと、「疾病治療費用」が270万円も出ること。海外旅行のトラブルで最も多いのが、この「疾病治療費用」ですがこの額は年会費無料のカードの中でトップクラスです。
学生専用ライフカードは、高校生を除く18歳以上25歳以下の学生だけが申込みできるカードです。補償内容もかなり充実していますが、在学中のみで卒業後は補償期間終了となります。
補償内容 |
|
---|---|
障害死亡・後遺障害 |
2,000万円 |
障害治療保険 |
200万円 |
疾病治療費用 |
200万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
救援車費用 |
200万円 |
連衡品損害(免責3,000円) |
20万円 |
医療費キャッシュレスサービス |
あり |
他のカードの保険との合算 |
障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できる |
その他 |
|
年会費 |
無料 |
補償期間 |
日本を出発してから90日間 |
付帯条件 |
自動付帯 |
全体的に補償内容が充実している上に、自動付帯です。障害死亡・後遺障害が2,000万円出るのも安心ですね。
ライフカードに学生限定特典満載!業界最高水準のポイントプログラム!初年度ポイント1.5倍、誕生月はポイント3倍で大幅アップ!そしてポイント有効期限が最大5年間で安心してポイントを貯められます。年会費無料なのでポイント重視の2枚目カードにもピッタリです!最大15,000円分のポイントキャンペーンは見逃せない!
三井住友VISAクラシックカードは年会費がかかり、他の2つと比べて補償内容が少し見劣りするものの、海外トラベラーから絶大の支持をうけています。
補償内容 |
|
---|---|
障害死亡・後遺障害 |
2,000万円 |
障害治療保険 |
50万円 |
疾病治療費用 |
50万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
救援車費用 |
100万円 |
連衡品損害(免責3,000円) |
15万円 |
医療費キャッシュレスサービス |
あり |
他のカードの保険との合算 |
障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できる |
その他 |
|
年会費 |
1,250円(カードを一度でも利用していれば、翌年も年会費無料) |
補償期間 |
海外でカードを利用してから90日間 |
付帯条件 |
利用付帯 |
海外トラベラーから人気の理由は、世界のクレジットカードを使える場所なら世界のほとんどどこでも利用できるVISAが発行しているからです。 これさえ持っていれば安心して買い物ができます。
日本で初めてVISAカードを発行したのは三井住友VISA!年会費が安く電子マネー「iD」との提携で支払いが便利、さらに100円で1マイルためられるバランスの良いカード!裏面に顔写真入りICカードを選べば安全性がぐんとアップ!
海外旅行保険が充実している、年会費無料のカードは他にもあります。残念ながらイオンカードは海外旅行保険制度が廃止になってしまいましたが、イオンSuicaカードにはついています。
補償内容 |
||
---|---|---|
|
楽天カード |
イオンSuicaカード |
障害死亡・後遺障害 |
2,000万円 |
500万円 |
障害治療保険 |
200万円 |
50万円 |
疾病治療費用 |
200万円 |
50万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
2,000万円 |
救援車費用 |
200万円 |
なし |
連衡品損害(免責3,000円) |
20万円 |
なし |
医療費キャッシュレスサービス |
あり |
なし |
他のカードの保険との合算 |
障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できる |
障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できる |
その他 |
||
年会費 |
無料 |
無料 |
補償期間 |
出国日から90日間 |
出国日から90日間 |
付帯条件 |
利用付帯 日本を出国以前にカードを利用した場合に適用 |
自動付帯 |
楽天カードと比べると、イオンsuicaカードの補償内容は少し足りないですね。ただ、楽天カードは「日本を出国以前にカードを使わなければいけない利用付帯」なので、そこだけ注意しておきましょう。
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クレジット付帯の海外保険だけでは不安という方には、補償額を合算させて賢く利用しましょう。補償額を合算させる方法は、2つあります。
クレジットカード付帯保険を複数枚使って合算すれば、無料で充実した補償となります。ほとんどのクレジットカードは、障害死亡・後遺症障害以外の保険金額は合算できます。例えば、障害死亡・後遺症障害に強い楽天カードと、疾病治療費用に強いエポスカードと組み合わせると次のような保険が出来上がります。
|
楽天カード |
エポスカード |
合算結果 |
---|---|---|---|
障害死亡・後遺障害 |
2,000万円 |
500万円 |
2,000万円※ |
障害治療保険 |
200万円 |
200万円 |
400万円 |
疾病治療費用 |
200万円 |
270万円 |
470万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
2,000万円 |
4,000万円 |
救援車費用 |
200万円 |
100万円 |
300万円 |
連衡品損害(免責3,000円) |
20万円 |
20万円 |
40万円 |
※障害死亡・後遺障害は合算できませんので、多いほうの金額である楽天カードの2,000万円が支払われます。
このように、数が多ければ数が多いほど補償額は上がっていきますので、年会費無料のカードを賢く選べば無料で充実した補償内容の海外旅行保険をもっていることになります。
クレジットカード付帯保険と掛け捨て保険を合算すれば、それぞれのメリットを強化し、デメリットを補う最強の補償内容となります。例えば掛け捨ての保険t@biho(たびほ)を、最も安い「保険料節約プラン」にしても次のように充実した内容の保険となります。
|
楽天カード |
エポスカード |
t@biho保険料節約プラン |
合算結果 |
---|---|---|---|---|
保険料 |
0円 |
0円 |
1,970円 |
1,970円 |
障害死亡・後遺障害 |
2,000万円 |
500万円 |
1,000万円 |
2,000万円※ |
障害治療保険 |
200万円 |
200万円 |
1,000万円 |
1,400万円 |
疾病治療費用 |
200万円 |
270万円 |
1,000万円 |
1,470万円 |
個人賠償責任(免責なし) |
2,000万円 |
2,000万円 |
1憶円 |
1憶4,000万円 |
救援車費用 |
200万円 |
100万円 |
1,000万円 |
1,300万円 |
連衡品損害(免責3,000円) |
20万円 |
20万円 |
なし |
40万円 |
疾病死亡 |
なし |
なし |
1,000万円 |
1,000万円 |
緊急歯科治療 |
なし |
なし |
10万円 |
10万円 |
航空券寄託手荷物遅延 |
なし |
なし |
1万円 |
1万円 |
弁護士費用等 |
なし |
なし |
100万円 |
100万円 |
テロ等対応 |
なし |
なし |
1万円 |
1万円 |
このようにそれぞれの補償内容が上乗せされるだけでなく、クレジットカードでは補償が効かない「疾病死亡」や「緊急歯科治療」も補償されるのが嬉しいところですね。
クレジットカードは、年会費無料のものでも充実した補償内容の海外保険が付いているものがあります。クレジットカード1枚の補償で不安の方は、複数枚所有したり掛け捨ての保険と組み合わせたりして補償内容を強化させることができます。いずれにしても海外旅行は何が起こるか分かりませんので、保険は必須です。もし、海外旅行保険付帯のカードが1枚を所持してなく海外に行く予定がありましたら、この機会にぜひ所有することをおすすめします。